◆新島美香さん(二五)
東邦大学医学部付属大森病院小児病棟に三年間勤務。小児看護についてより一層考えを深めたいと、看護先進国であるアメリカ留学を決意。語学学校に九ヵ月通学後、来年九月に大学編入、さらに大学院に進み、修士を習得したいと考えている。
「アメリカにきて一ヵ月、徐々に周りの環境にも、英語にも慣れてきました。私のクラスには、様々な国の留学生がいます。授業では、「YES、NO」を明確にしなくてはならない、意見を言っても理解してもらえないなど、あせるばかりでした。「文化の違い」の一言で解決する部分ばかりではなく、日本では感じなかった難しい問題をひしひしと感じています」
◆林さとみさん(三六)
これまで、急性心筋梗塞患者に対する質の高い看護を提供するため、看護研究、看護システムの改革に携わってきた。アメリカで看護学士・看護学修士を取得し、帰国後は、クリニカル・ナース・スペシャリストとして臨床で活動、看護大学で臨床と学術的分野が統合された教育をめざして看護婦教育に関わっていきたいと考えている。
「こちらに来て二ヵ月以上が過ぎましたが、何から何まで英語、予習、復習、宿題、テストと、毎日ほとんど眠れない状況に置かれています(今のところ体調を崩すことなく過ごしています)。上に進むためには、AかBを取る必要があり、かなりの努力が必要とされます。アリゾナ大学看護学部のポリシーは、質の高い看護婦をつくるために優秀な学生しか入れない、ひいてはそれが看護の質の高さにつながるということだからです」
◆甲斐奈穂美さん
(ハワイ・パシフィック大学)
「大学に編入して一年、生活にもやっと慣れてきましたが、まだ戸惑うことが多い日々です。聞き間違いの失敗がとても多く、先日もレポート提出時に教授から「君は私のポイントを聞いていなかったのか」と指摘され、「またやってしまった」と落ち込んでしまいました。「憶病になるな、クリアになるまで何度も聞け」という教授の言葉に励まされ、失敗をバネにして頑張っています」
(テキサス大学オースティン校)
「おかげさまで、一般教養を終えて、この夏から学位を一年で修了できるコースへ編入が許可されました。これでやっと看護関係の勉強が始まり、臨床経験もできるようです。これまでは看護とは直接関係のない教科をとって、物の見方・考え方を養ううえで有意義でした。二年後には大学院をめざすつもりですが、勉強には際限がありません。いつまでたっても頂上が見えないのですが、弱音を吐くのはまだまだ先のことですね」
(オーストラリア・ウーロンゴン大学付属ウーロンゴン英語センター)
「元気で大学に通い、あと一ヵ月半で卒業できるかどうかという時期になりました。とても大変ですが、毎日充実した学生生活を送っています。ところで、オーストラリアに来て一番困ったことは、冬の入浴です。ここは有名な乾燥地帯で雨が降る日が少なく、水不足は深刻です。節水は現地での基本中の基本! シャワーの使用時間は五分。というわけで、冬は日本の温泉を恋しく思いました」
(ニューヨーク大学)
「寮を離れ、五月からホームスティを体験することができました。アメリカの家庭に入って実感したのは、アメリカ人のファミリーを心から大切にする気持ちです。国は違っても、お年寄りを想う気持ちは変わりません。アメリカでも一人暮らしのお年寄りが多いのですが、身の回りのお世話をするサービスが充実しているように感じました。こうしたことは、とてもよい人生勉強になっています」
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